福岡市の地域救急を担う福岡記念病院で、大規模な医師の離職ニュースが報道されました
特に総合診療科の医師たちの集団退職が注目されました。
医師の大量離職のほとんどの場合、院長などの上層部との意見の不一致や労働環境の問題が原因です。
今回は一連のニュースをまとめ、医師の新旧体制と働き方改革について考えてみます
福岡記念病院の総合診療科
福岡記念病院では総合診療科は救急搬送された患者を適切な診療科に振り分ける重要役割と、症状の軽い搬送患者の診療を担っていました。
ところが新しい院長が着任してから、総合診療科は1人で十分であると言われこれまでの貢献を否定されるような感じになってしまいました
総合診療科のSNSでは「病院が求める総合診療科と私たちが求める総合診療科の姿が異なる」とコメント。「来年3月31日をもって解散する」としています。
これを受けて総合診療科の医師を含め大量離職のニュースがでました
日経Medical onlineでも報じられたので医療業界内外で広く注目されました。
理事長の反論
しかし、福岡記念病院の理事長から異なる見解がしめされ、
現在の総合診療科は必要ないとの立場を明らかにし、インタビューに応じました
新旧体制と働き方改革について
記事をみる限りは総合診療科の先生方も相当な貢献があったようです。一方で、新院長になってからの救急車受入を増やし、救急外来での対応はかなり厳しくなった様子がうかがえます。
病院収益を考えると、プラスになりますが増える業務は働き方改革と矛盾するところでスタッフへの負担も増えていきます。
また、受入れを増やすことで診療の質や数のバランスを保つことが出来るのか?といった問題もでてきます。
トップダウンの旧体制では、どうしてもしわ寄せがいってしまい、過労死も現実的な問題となってしまいます。
そのため、新しい組織運営や救急体制の在り方が問われると思います。現在は、新院長自ら身を粉にして働いておられると記事にありましたが、なかなか現実的ではないところがあり、どのような医師でもパフォーマンスが発揮できるようなシステム作りが望ましい
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