7年ぶりに価格が高値を認めており、原油先物もコロナショックから急回復という状況です。
原油長期チャート
コロナショック時には商品先物のコストの問題から先物価格がなんとマイナスとなってしまいました。以下の記事も参考下さい。
原油価格の価格要因
地政学、経済イベントなどの影響を受けていることがわかりますが、基本的には需要と供給のバランスが影響します。
今はさらに+αの思惑などが加わっていますね
需要
- コロナ禍からの経済回復需要
- 代替エネルギー天然ガス高騰が原油需要を相対的に上げている
- 気候 冬が厳しければそれだけ需要増
供給
- 2022年後半には需要も落ち着くという見方もある 世界銀行リンク
- OPEC(石油輸出国機構)にロシアなど非OPEC産油国を加えたOPECプラス による原油供給調整
思惑
- 世界的なエネルギー価格の高騰、インフレ懸念による投機的な思惑
- コロナの長期影響によるサプライチェーンの混乱
- 産油国でのテロや戦争による地政学リスク
複雑でゴチャゴチャしていますが、需要が増えると上がり、供給過多になると値段が下がるという関係になります
コロナが蔓延すると物流などに影響しますから石油需要が大きく変化してしまいます、地政学リスクもあって値段が下がりにくい状況となっていますね。OPECで増産、減産を決めますので注目されます
石油の代替エネルギー、天然ガスも高騰
天然ガスチャート
ロシア、ウクライナ問題で天然ガス産生国ということもあって値段が今後もあがると言われています。
このあたりは代替エネルギーなので原油価格が下がると、連れ下がることが予想されます
原油価格上昇による生活への影響
原油価格の上昇は燃料費、光熱費を押し上げます。生産コスト、物流のコストに直結し企業収益を圧迫します。ガソリンだけでなく、製造業、食料品にも値上がりが広がってきます。石油由来のプラスチック製品や衣料品なども上がる可能性があります。すでに影響は出始めているようです。
インフレと景気停滞が重なる スタグフレーションが懸念されています。
原油先物チャートを今一度みてみる
コロナショックの回復が如何に早かったかということと、需要と供給のバランスにインフレリスクが加わっている特殊な状況のようです。また、チャート形状がリーマンショック前に酷似しているため暴落懸念もあります。どちらにせよ史上最高値近辺で原油価格が安定するとは思えません。過去1回だけの事例なのでどうなるかわかりませんがともかくそういう状況となっています。注意は必要に思いますね。