2024年4月からはじまっている医師の働き方改革。宿日直については、労働時間から除外されるなど大きな変更点となっています。
実態を伴っていない宿日直許可があるのかどうか適切な運用があるのかは重要な問題です。
エムスリーの調査によると
「合致する日もあればしない日もある」「合致しない」が計62.3%に上り、合致しないと感じる医師が多いことが分かった。「救急対応で休息を取れない」「事実上の夜間外来」などの意見が数多く寄せられた。
宿日直の基準と現実
厚労省が示す宿日直許可の主な条件は以下の通りです
- 通常の勤務時間の拘束から完全に解放された後のものであること
- 宿日直中に従事する業務は、特殊の措置を必要としない軽度の又は短時間の業務に限る
- 宿直の場合は、夜間に十分睡眠がとり得ること
宿日直許可に相当する業務は、基本的にほとんど睡眠が確保されていて寝当直のことを指します
Q自身が4月以降に宿日直に入った際の業務は厚労省が示す基準に合致していると感じますか
大学病院、公立・公的病院、民間病院の勤務医は「合致する日もあればしない日もある」が最多となった一方、民間病院、診療所は「合致している」との回答が多いという結果になっています。
調査概要
期間:2024年5月24~25日
回答者数:勤務医1000人
以下記事より引用
医師の声: 宿日直の現状と課題
多くの医師たちは、宿日直が実際にはどのように行われているかについて、様々な課題を挙げています。
・体力的にやはり厳しい
・救急車を数台受け入れることがある
・分娩がある日は、特に忙しく十分な休息がとれない
・夜間外来が事実上の宿日直業務となっている
・手術となることもあり、眠れない
以上のように明らかに手術など時間外労働が発生しているケースも散見されるようです
受け入れを断らないように通達されている病院も
- 20~30代、男性: 「救急車からの直通電話を所持して、原則受け入れを断らないように院長から通達されている。」
- 50代、男性: 「緊急対応の際の仕事内容で、時間外労働かどうかの基準が曖昧であり、判断が難しい。またあまり甘い基準で取り扱うと、労働時間が軽く基準を超えてしまう。」
宿日直許可を守っていない場合
病院については、労働基準局への報告など今後大きな問題となりそうです
時間外労働が発生している場合は、時間外労働として扱われるのが本来の趣旨なので
混同されているケースが現場では散見されています
今後の改善に期待しています
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