S&P500に連動し、毎月高配当を提供するETF「XYLD」。その投資戦略であるカバードコールは魅力的ですが、果たして長期的に信頼できるのでしょうか?本記事では、そのリスクと注意点を徹底解説します。
以前、NASDAQ100に投資して、毎月分配型、配当利回り10%以上とうたわれている
QYLD グローバルX NASDAQ100カバードコール ETF を紹介しました。
>> QYLDを紹介 NASDAQ100カバードコールETF 毎月分配型の高配当ETF
今回は、S&P500カバードコールETFであるXYLDを紹介します。
XYLDはS&P500にカバードコール運用で投資するという手法となっており、高配当ETFとなっています。
カバードコールって何?
カバードコールは原資産の買いとコールオプションの売りを組み合わせた戦略です
詳しくはこちらの記事もご覧下さい
XYLDとは
XYLDはS&P500に連動し、カバードコール戦略を採用するETFです。主な特徴として、毎月分配型で高配当を提供している点が挙げられます。
2013年12月から運用開始された、まだ運用期間が短いETFです。
NASDAQ100指数の株式を購入し、対応するコールオプションを売り、その利益を分配金として運用します
この表でリターンを見ると年10%相当分配金として配当金が得られます。
XYLDはどこで買える?
XYLDは国内証券会社SBI証券、楽天証券、マネックス証券 などで取り扱っています
XYLDのリターン、配当実績、チャート
コロナショックの下ひげで買えると結構よさそうな。。というかかなりプラスですね。
XYLDの月足チャートです。時折ひどい下落があるので注意ですが35-50$ぐらいのレンジにはおさまっています。
ただ、元の値段がそんなに増えていないので年率10%前後のリターンを維持できるのか問題がでてきます。
いわゆるタコ足運用問題になります
カバードコールは聖杯か?
慣れてきた方ですと、カバードコールETF買うより実際に自分でカバードコールを運用した方が手数料安いしよくない?となります。
オプションプレミアムが増える高ボラティリティー時期はカバードコールのパフォーマンスが良くなるとされています(が、大暴落時はそれまでのパフォーマンスを吹っ飛ばしてしまいます)
長期のパフォーマンスは低迷することがカバードコールはいわれており、注意が必要です
XYLDもタコ足運用に注意
カバードコールはレンジ相場、ブル相場で機能する戦略で下落には弱いです。
XYLDは遅かれ早かれ、その高配当を維持するためのタコ足型運用 そして
大暴落時に弱く配当は維持できず下がり、解約が相次いでファンドの維持が困難となります。
最後は繰り上げ償還で強制損切りとなります。
毎月分配型は要注意です。以下の記事も参考にしていただければ幸いです。
右肩上がりのNASDAQ, SP500に対するカバードコール戦略なら大丈夫説もありますが、どんな指数も下げ相場はありますのでひどいリターンを叩き出す可能性はあります。顧客が増えれば増えるほどファンドの維持が困難になるので大暴落時は危険になってきます。
レバレッジはリスクを伴います。こちらの記事でリスクについて解説しております
ちなみに過去、他のカバードコール戦略を採用しているファンドの成績は?
こちらの記事にあるように
過去の成績からいってカバードコール戦略はひどいリターンを叩き出す可能性が高い。
まとめ
XYLDは魅力的な投資商品ですが、そのリスクを十分に理解した上で投資を行うことが重要です。特に、長期的な安定収益を目指す場合には、他の選択肢も検討することをお勧めします。