先日発表された楽天のドル建て債券がジャンク債だったので調べて記事にしました。
いわゆるジャンク債ETFはどのような利回りで、リスクはどの程度かについてまとめています。
ジャンク債とは
ジャンク債は一見利回りが高いのですが、信用リスクが高い債券のことです。債務不履行の可能性を織り込んでいるので利率が高いというからくりになっています。
ジャンク債は、格付けが低くデフォルト(債務不履行)の可能性が比較的高い債券のことです。信用リスクが高いため、利回りが高く、ハイリスクハイリターンの金融商品です。一般的にMoody’sやS&Pといった格付け会社の格付けが債務不履行の可能性を示している債券がジャンク債と呼ばれます。
SMBC日興證券より
日本国内ではジャンク債はほとんど発行されていない
日本企業のジャンク債はほとんど発行されていません。なので、ジャンク債に投資するとなると海外のジャンク債を利用することになります。
ジャンク債はリスクが高い
最近の金利上昇を受けて債券は値段が低下していますが、ジャンク債も例外ではありません。
利回りの上昇と聞くとポジティブに聞こえますが、おきていることは債券価格の下落による利回りの上昇です。
リスクは高いがリターン(利回り)が高いというそんな関係です。
米消費者金融のキュロ・グループ・ホールディングスは、社債7.5%利回りを発行しました(格付けはCCC+でジャンク債)が社債価格が38%低下しており利回りは17.9%となっています。>ジャンク債市場に激震、昨年から38%急落も-投資家逃げ利回り17.9%
現在、アメリカ経済はリセッションにむかっている見方が多く倒産する企業が増えてくるといわれています。それに伴い、企業の倒産リスクが高くなりますからジャンク債の利回り(表面上)は10%程度に上昇するといわれています。実際、ジャンク債の利回りは年初では4-6%だったものが8%前後に上昇しています。利回りの高い債券は紙屑になるデフォルトの可能性があります。ジャンク債デフォルト率は5%程度に見込まれています。>ジャンク債利回り10%に上昇も、景気減速で
ちなみに、コロナショックの2020年は5.8%のデフォルト率といわれています
また日本の債券市場でもデフォルトは起きています。2010年に航空会社大手のJALや消費者金融大手の武富士がデフォルトとなりました。デフォルトとなった場合は紙屑になります。
ジャンク債はデフォルトの危険の少ない債券とは異なりますので金融危機などは真っ先にたたき売られます。
2008年の金融危機(リーマンショック)の時も、2015年のチャイナショックの時も事前に急落した。
ジャンク債ETF
債務不履行になるかもしれないが、利回りの高さを魅力と感じる方もいると思います。個人投資家が投資しやすくするためにジャンク債ETFなるものも商品として存在します。
ETFは組み合わせになっていますが、その中身はジャンク債です。ひとたびデフォルトの連鎖が始まればETFといえども影響を大きく受けるので注意が必要です。
HYG ishares iBoxx ドル建て高利回り社債ETF
ジャンク債ETFの中では一番の運用資産額をほこるETFです。経費率は0.48%、最近の利回りは8.19%
価格は下落傾向です。
国内証券会社で購入できる?
HYGは楽天証券、SBI証券などで購入することが可能です。
まとめ
ジャンク債ETFは現在、利回り8%となっていますが債券価格自体の低下、デフォルトリスクが高くなっていることを示しています。
コメント