中古車販売大手のビッグモーターが自動車保険の保険金を水増し請求していた問題が報道されています。
様々な業界に影響しており、また数年前から不正がおこなわれていた可能性があり大きな問題となっています。
現状をまとめておきます。
ビッグモーターの不正行為について
ビッグモーターは事故車を修理する際に、不必要な部品の交換や車体に故意に傷を付けるなどして、保険金を水増し請求していたとのことです。昨年11月から行われた調査では、8427件の保険金申請のうち15.1%にあたる1275件で何らかの不適切な行為が確認され、その総額は4995万円。不正行為は全国の工場で確認され、従業員からのアンケートでは「上司からの指示」が不正行為の理由として6割近くを占めていたと報告されています。これにより、不正行為が組織的に行われていた疑いが濃厚となっています。
不正行為の実態
ビッグモーターの第三者委員会が提出した調査報告書によれば、不正行為は車体にゴルフボールを入れた靴下で叩いたり、ドライバーで傷つけたりしてわざと車に傷をつけたり、不要な交換をおこなうなどして行われていました。これらの行為は5年以上前から行われていた可能性が高いと見られています。
報告書によれば、ビッグモーターでは事故車の修理費用に1台あたり14万円前後のノルマが設定されていました。
不正は全国の工場で見つかり、従業員へのアンケートでは不正に関与した理由として「上司からの指示」が6割近くを占めたとのことです。
不正行為の影響とその後の展開
ビッグモーターによる不正な請求により、保険会社だけでなく、その顧客も被害を受けています。さらに、保険の加入者全体が保険料の増加に影響を受けている可能性もあります。同社に対しての相応のペナルティーが課せられると考えられます。
損保ジャパンとの癒着疑惑
本来であれば自動車保険の料金が上がる形であり、保険会社も被害者と考えられるのですが、損保ジャパンとビッグモーターの関係が指摘されています。
この事件について、損保ジャパンはビッグモーターの営業ノルマを黙認し、他の損害保険会社が追及している不正疑惑を見過ごす形となり、その結果として損保ジャパンの自賠責保険の契約を誘導して、利益を享受していたと指摘されています。しかし、東京海上など他の損害保険会社の調査により不正請求の実態が明らかになると、損保ジャパンは急いでビッグモーターへの入庫誘導を中止しました。
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