2024年頃にリセッションが訪れるとの予測もあり、株価が回復することはうれしいですが、リセッションがおこって株価が低迷する可能性も考えておく必要があります。
この記事では周辺の情報を整理し、高配当株、ETFがどのような振る舞いをするかを確認します。
この記事では、高配当株・ETFのリスクやVIGの魅力、インデックス積み立てなどについて解説し、リセッション時の投資戦略を考えています。
リセッション時は高配当株は減配、無配のリスクが高まる
リーマンショック頃は減配が増え、増益減配企業がでました
一方、株価が低迷しているときは高配当株を優良企業をバーゲンセールで拾えればチャンスでもあります。
最近は2021年で減配が増配上回る観測がでており、今後の景気に左右されてしまうため配当株がどうなるかは読めないところです。PBRについて見直すようにアナウンスがありましたので自社株買いなどで還元姿勢を見せる企業が増えてきたように感じています。
リーマンショックの際に減配となった業種
金融業、商社、化学、自動車、建機など
つまり景気敏感株(シクリカル)は要注意です。
この他にもリーマンショック時は無配企業は多く出ました。
以前高配当株、ETFを調査したときも配当が維持されないと大きく株価が低迷します。こちらの記事も参考いただければ幸いです。
>> 高配当株、ETFは危ないのか?検討してみる【QYLD, VYM, 個別株 etc】
リセッション時の景気敏感株
景気敏感株は定期的に上がったり下がったりします。買うときは株価だったり、配当に魅力を感じますが、その株価も配当率も未来永劫続きません。これ重要です。無配になって低迷したら拾えばいいぐらいで考えましょう。実際、海運や鉄鋼もそのようなチャート形状になっています。
立ち回りは利益が出たら利確!頭と尾っぽはくれてやれです。チャートは遙か上にいくかもしれませんが、他にもっと良い投資対象があるハズなので考え方を切り替えていきたいところです。
リセッションとREIT
REITはインフレに強いとされていますが、そのパフォーマンスを考えると圧倒的とも言えません。個別REITも企業のリスク、増資リスクが存在すること、REIT-ETFにすると分配金パフォーマンスも平時は5%前後の利回り。ですが、ショック時に購入することができれば利回りは上昇することからお宝ポジションになる可能性があります。
リセッションとETF
VIG(Vanguard Dividend Appreciation ETF) バンガード米国増配株式ETF は、企業の成長と配当のバランスがとれており、過去のリセッション時に安定したパフォーマンスを発揮した実績があります。
注意点として、将来のリセッションでも同様のパフォーマンスを示すとは限りませんが、安定した企業≒優良企業と考えられますので悪い投資先になる可能性はそこまで高くないと考えられます。
VIGについては以前記事にしていますので参考にいただければ幸いです。
>> VIGを紹介 アメリカ増配株式ETF 10年連続増配銘柄の安定感が魅力
増配企業ですので、企業成長と増配のバランスがとれています。
高配当投資と成長投資の中間に位置するような投資になります。
今のところ利回りは2%いかないぐらいです。
過去、リセッション時にSP500に対してオーバーパフォームしています。
リセッション時の投資戦略
リセッション時には、株価が大きく下がります。が、リセッションを抜けると回復します。
従って、ある程度損失は出る可能性が高いですが大きくリターンを得るチャンスでもあります。
SP500、VIG、VYM(高配当株)、QYLD(NASDAQ高配当)の比較チャートになります。
結果はSP500>VIG>VYM>QYLD
配当金は直近の年率 SPY 1.46%、VIG 1.91%、VYM 3.35%、QYLD 11.7%
ポイントとまとめ
- リセッション時は株価が大きく下がる(グロースもバリューも)
- やがて株価は回復する。回復については高配当株よりも成長企業の方が回復しやすい。VIGはリセッションに強い可能性がある。
- VIGにはディフェンシブ銘柄が多い
- SP500に投資している限り、長期でもっていれば過去のデータからは回復する(他のアクティブファンドなどの方がよっぽど酷い目に遭う)
- つまるところインデックス投資がやはり有力
本当に高配当が必要か考えてみる
高配当株もREITも減配、無配、増資などリスクはあります。
では、これを避ける方法はあるでしょうか?
しっかりと情報収集を行えば避けることはできるかもしれませんが、上手くさばけなければ一定のリスクを抱えます。
それでは、パフォーマンスがたいてい上向るインデックス投資にいれておくことでストレスを回避するという戦略も有力です。
もちろん、良い高配当株を良いタイミングで購入できればパフォーマンスはインデックスを上回ることもありますが、これはPFのメインテナンスや銘柄調査などかなり難しいです。というかやっていることはアクティブファンドのそれと同じになってしまいます。最近はEV,原油、再生エネルギーは度々注目されておりエネルギー関連は大きな注目を集めているセクターです。ただ、ここに投資すれば正解かというと、それは神のみぞ知るという感じかもしれません。
高配当株は配当がもらえてお小遣い目的や生活費にあてたいという方が多いと思います。実際、うれしいですし。
でも、配当課税だったりトータルのパフォーマンスはインデックス投資の方が上回る可能性は高いので考え方を変えてみることもできます。
無思考投資でインデックス積み立て
敗者のゲームでも言われているようにインデックス積み立ての投資パフォーマンスは、ほとんどのアクティブファンドを上回ります。高配当株の高値つかみでは、ほとんどの場合配当以上に損します。これは経験のある方も多いと思います。
インデックス投資の優位性として
- 配当内再投資が非課税なので長期のパフォーマンスで差がつきやすい
- 必要額を配当のように取り崩す方が、配当株を保有するよりも値崩れのリスクが少ない
が上げられます。こちらの方が元本割れのリスクが低く万人向けかなと思います。配当相当分または必要な金額分解約すれば良いのです。それが一番損しにくいです。
私もREITなど身構えていたのですが、結局SP500に投資して、分配金が欲しい分はETF、そうでなければ投信。今は投信保有でもポイントがつきますし、ポイントを生活費に充てることはできますので、まあポイントも配当みたいなもんです。
特に勤務医は忙しいですから、銘柄調査など好きでなければ続かないですし、なかなか時間がとれない方も多い。
何も考えずにS&P500積み立てがやはり無難に思います。
私はS&P500とNASDAQ100を積み立てていますが、リセッションを意識してVIGも積み立てるようにしました。