USA360は株式と債券への投資比率を1:3として、実質的にファンドの純資産総額の360%(3.6倍)相当額を米国の株式と債券に分散投資します
債券にレバレッジがかかっているのが特徴(レバレッジ27倍)です
米国株式90%、米国債券270%という比率になっています。ファンドの純資産総額の360%(3.6倍)相当額を米国の株式と債券に分散投資することから、USA360という名称になっています。
レバナスとUSA360の投資組み合わせは株と債券でお互いに損失をカバーし合うのか?
といった点を見ていきたいと思います。
それぞれの投資戦略を詳しく見てみると、リスクが明確に浮かび上がってきます。
USA360は、高レバレッジにより資産を大きく増やす可能性がある一方で、金利の変動に対する脆弱性も持っています。
一方、レバナスは為替ヘッジを行っているため、為替変動による影響を低減しますが、一部の利益機会を逃す可能性もあります。
債券投資は安全か?
債券投資は安定性が売りですが、USA360のように高レバレッジをかけるとリスクも増大します。歴史的な事例から見ても、過度なレバレッジは破綻の可能性を孕んでいます。
>> ノーベル経済学賞受賞者らを集めたLTCMは見事に破綻しました
過度なレバレッジは天才が扱っていても吹っ飛ぶときは吹っ飛びます。で、こんなことは数年おきに繰り返されます。
債券といえどもレバレッジ掛けすぎじゃない?しかも過去に吹っ飛んでいるファンドと同じくらいのレバレッジ。。。大丈夫なのか?というのが私の懸念です。吹っ飛びそうな時には大損こいているので扱いが難しいですよね。
ブラック・スワンがくるとハイレバはちょっと厳しいかなというのが印象です。
楽天・米国レバレッジバランス・ファンド【愛称:USA360】
運用はアクティブファンドで米国株式90%と米国再建270%となるよう投資します
信託報酬はアクティブファンドなので0.4945%と高目
USA360は米国株式と債券に高レバレッジで投資し、高リターンを狙います。しかし、金利上昇に対する脆弱性があり、現在の金利環境では厳しい状況が続いています。
USA360の評価が何故高いのか?
USA360はコロナショック時に耐性を示したことから評価されています。それで暴落に強いという評価を得ています。
歴史的低金利水準が債券価格を押し上げていた背景がありそうです。
ただし、今後金利上昇がやってきます。一般的に金利上昇は債券価格の低下に繋がることからUSA360のパフォーマンスが向上するかは難しいところです。実際、チャートをみてみますと既に金利上昇の分の影響かパフォーマンスの低下を認めています。
金利上昇がUSA360のパフォーマンスを下げていることは明らかなので、今から買っても厳しいかなあと言うのが印象です。
金利ピーク時あたりでの買いは非常に有力になっている可能性はあるかもしれません。
今はコロナでの緩和分をやめて金利を上げようというフェイズでリセッション懸念ということなので
金利上昇ではレバナスも下がるしUSA360も下がるからあんまし上手くないね。
2022年は17000円台の基準価額→6/15 12000円を割りましたが、リバってきています。
それでもドローダウンは相当ですので金利上昇においては債券部のヘッジがちょっと弱いかなあという気はしていますね。
レバナスは為替ヘッジあり
レバナスは為替ヘッジありです。昨今の日経の円安の恩恵をヘッジするので値上がりの恩恵を得ることができません。
NASDAQ100の1倍投信などは為替ヘッジなしで円安の恩恵を受けることができるので、そういった意味ではヘッジになるかもしれません。
詳細はこちらの記事を参考いただければ幸いです。
>> 投資信託の為替ヘッジありなしの違い|NASDAQ100,レバナス
まとめ
レバナスとUSA360の組み合わせは高リスク・高リターン戦略です。特にUSA360は金利変動に対して脆弱であり、レバナスは為替ヘッジの影響を受けます。バランスを取った投資が求められます。
コストが高いことはおぼえておきましょう
投資信託 | 株式割合 | 再建割合 | レバレッジ | 信託報酬 |
---|---|---|---|---|
USA360 | 90% | 270% | 3.6倍 | 0.4945% |
レバナス | 100% | 0% | 2倍 | 0.77% |
金利が乱高下すると債券価格も乱高下するのは最近皆様もご存じの通り。そこにレバレッジかけるんだからなかなか安定しません。したがって、レバレッジをある程度抑える方がリスクとリターンのバランスが良くなると思われます。
今のところ組み合わせは1倍インデックスが最高なヘッジなのかなあという気がしています。。