勤務医ではなかなか所得を増やすことが難しく、じゃあ開業は?ってなるんですが
新型コロナの影響が読めないところです。内科医としての需要はそれなりにあるのですが、ビジネスモデルとしてどのような形が良いのかは考えないといけません。
特に、医療機関の倒産、破産を目にする機会はなんとなく増えた気もします。関連記事
また、経営者となってくると管理者、事業運営の側面がでてくるので勤務医時代の診療だけ集中していればよかった時と比べて正直忙しくなるなあという印象です。
最近は後継問題のクリニックや病院を買い取り、継承開業という形があります。引き継ぎですね。本記事では継承開業について調査を行いました。
継承開業のメリット
初期費用を抑えることができる
スタッフの引き継ぎが可能
患者の引き継ぎで経営が安定しやすい
よく言えばパッケージをそのまま購入できるので、スムーズな引き継ぎができれば黒字運営の場合、そのまま黒字で運営できるという話になります。
継承開業のデメリット
継承物件の中から選ぶ(数はそんなに多くない)
何か問題があった場合は、そのまま引き継ぐことになる
スタッフの問題だったり、患者さんが実は減少傾向であるなど。継承物件がリスクを持っているかをしっかりと見極める必要があります。
資金が豊富なら問題ないのですが、基本的に借金しながら開始するので新規開業のリスクはやや高いかなと思います。継承の場合は、上手くいかない場合は再度売却するということも一応できます。
このあたりは実際に見学、働かせていただくなど見極めが必要かなと思います。
ただ、試しに開業どんなもんかなあというので継承開業は興味があるところです。
スタッフを継続雇用させるメリット
継承開業ではスタッフと顧客(患者)を引き継ぐことで、事業を継続できるメリットがあります。
患者の信頼を得ているスタッフを維持することで、患者さん側の不安を減らし事業継続することができると思います。
クリニックの経営の安定化には重要なポイントになりそうです(ただし、クリニックの経営が安定化している場合)
スタッフが継続雇用されないケース
調査を続けていると、事業承継時にスタッフが継続雇用されないケースについて説明がありました。
事業承継時の継続雇用に関しては、できるだけ同じ労働条件での継続雇用が望ましいのですが、必ずしも承継側やスタッフの双方にとって、長期的にふさわしい労働条件でない場合もあります。
特に医療法人に引き継ぐ場合は、承継側の労働条件に合わせて調整することになるので注意が必要とのことです。
スタッフから退職を申し出る場合
現院長と長く一緒に働いてきたスタッフの中には、院長のリタイアと一緒に退職したいとか、これを機会に他の仕事をしたいなど、個人的な事情で継続雇用を望まない人もいます。他のスタッフに業務を引き継ぐのか、新規に採用するのか、今後の業務配分も含めて早めに検討します。
承継者にとって継続雇用が好ましくない場合
他のスタッフとの労働条件に差があるなど、継続雇用が難しいと承継する先生が判断する場合があります。改めてひとりずつ新院での労働条件を示し、継続勤務の意思を確認するのが一般的です。解雇されたように受け取られると変な噂の元になりかねません。
スタッフとの話し合いは必須のようで、交渉が難航するケースもおそらくあるように思います。
引き継ぎ期間にしっかりと話し合い、経営を軌道に乗せる努力、スタッフの確保、労働条件で納得いただくことなど注意点は多いようですね。
クリニック(医院)承継にかかる費用・相場
クリニック承継においては、承継元が引退後の生活資金等のために承継者が承継の対価を支払うのが一般的です。
クリニック承継の対価として2,000万円~4,000万円を支払うようです。
また、クリニック承継を仲介業者等の専門家に依頼している場合は、譲渡対価とは別に手数料を支払う必要があります。クリニック承継における手数料は、承継対価の10%を支払うなど譲渡対価連動型の報酬体系を採用している仲介業者が多く、最低でも300万円~400万円は手数料としてかかります。親から継承する以外はたいてい仲介業者を介するケースが多いので、手数料はかかると思っていた方が良さそうです。
不動産に似ていて、扱う金額が大きくなってくるので感覚がマヒしそうですがリスクもあるので注意する必要がありそうです。
まとめ
新規開業はリスクも抱えますが、全て自分で決められる良さはあります。
継承開業はリスクは減っており、ややお金儲けにフォーカスした感じもあるかなあという印象です。何をしたいのか?ということを良く考えてから行う必要があると思います。継承開業でのトラブルも少なくないことが予想されますし、いざ引き継いでから問題が顕在化することも多いと思います。このあたりは考え方や状況によるのかなと思います。