医師地域枠問題は若手医師にだけのしかかる大きな問題となっています。
地域枠は一般枠より入学しやすい、奨学金が貰えるなどといったメリットがあるのですが、デメリットと考えられる特性も知っておく必要があります。
現状、地域枠を離脱すると専門医が認定されないというシステムになっています。将来的に専門医に何らかの優遇システムが作られた場合一方的に不利な事態にもなりかねません。
公表されている厚生労働省の資料に目を通すと実態が見えてきます。
医学部入学定員と地域枠
地域枠は年々増加している。
地域枠以外の医師は地域に定着する割合は50%を割っている。逆に言うと地域枠以外の医師は好きに働いているともいえるかもしれない。
地域枠の従事要件
卒直後より当該都道府県内で9年間以上従事する
従事要件の9年間のうち、医師の確保を特に図るべき区域などの医療機関における就業期間を4年間程度
地域枠を離脱した場合の対応
地域枠離脱医師を採用する病院へのペナルティ、地域枠離脱の専門研修は認定を行わない。(都道府県の了承を得ることが必須)
離脱認定も地域を離れた後に、当該県に戻って一定期間勤務することを想定としており地域への縛りは相当強い。
専門医制度と地域枠の話
古い世代には無かったシステムです。
地域枠を離脱すると専門医研修を認めないというルールになっています。
地域枠デメリット
メリットは金銭的な優遇や医師資格が取りやすいというところです。
デメリット
奨学金、違約金を全額 自治体に返還で抜けるという話だったのですが、専門医にもルールが拡大されてきており
そもそも地域枠から離脱すると専門医認定がされないという話になっています。
専門医はある程度の医師の品質保証みたいなものなので資格としてはどの先生も欲しいと考えていると思います。
また、就職の際に専門医資格がプラスになることも間違いありません。
しかし、なぜ地域枠離脱によって、専門医認定されないのでしょうか。
元はといえば、地域の人手不足解消のために導入されたシステムで、このシステムを作ったのは旧世代。そのつけを若手に押しつけるのはシステムとして問題があると感じてしまいます。
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