相場が下落するときに利益を上げることができる日経平均ダブルインバース(1357)は、個人投資家から注目される投資方法の一つです。しかし、投資のリスクも大きく、うまく扱わないと大損をしてしまうこともあります。そこで、この記事では日経平均ダブルインバース投資での大損を回避するためのポイントと戦略を解説します。
ダブルインバースで利益を狙いたいが、高いリスクと損失が不安。
長期的な投資には向かないと聞くが、どう運用すれば成功するのか?
リスク管理が甘いと、一瞬で大損を抱える可能性があります。信託報酬の高さや減価リスクも無視できません。
基本的にはおすすめしません
日経平均ダブルインバースとは
日経平均ダブルインバース(1357)とは、日経平均指数の下落に連動して、その値動きの2倍の利益を得ることができる投資商品です。
日経平均が下がるとその指数変化の約2倍儲かる銘柄です
先物などで構成されており、減価するリスクがあります
日経平均ダブルインバースのチャート
日経平均も2021年9月に30000円達成してからは3000円近く下がっているわけです。そりゃあ、ダブルインバースなら爆益だろうと
チャートを見てみて下さい。
ダブルインバースの特徴とリスク
- 長期投資には不向き
- 信託報酬が高い(0.88%)
- 減価するリスク
リスクはかなり高く、証券会社が儲かる商品ということです。下落ヘッジは先物を売る、プットを買うなどの選択肢も検討されることをオススメします。
ダブルインバース型ETFの運用方法
一般的に先物取引によって運用されます。市場の値動きに応じて毎日リバランス取引が行われ、設定・解約に応じた先物取引が行われます。日経インバース指数のETFでは、日経平均先物を利用して運用されます。
ダブルインバース型ETFは、純資産の-2倍となる先物を保有して運用されます。市場の値動きや設定・解約の影響を考慮し、必要な枚数の先物取引が行われます。ETFが保有する先物は清算値で評価され、ETFの純資産に反映されます。
取引の実際
取引枚数の決定は、清算値が出る前の時間帯に市場価格を見ながら行われます。クロージングオークションで執行することが最善の取引ですが、取引枚数が大きい場合は立会外取引やザラ場での取引が行われることもあります。ザラ場での取引は清算値と乖離した価格で取引が成立する可能性があるため、慎重に執行する必要があります。
乖離した価格で取引が成立すると、当然損をすることもあります。
購入を避けるべき理由
ダブルインバースETFの投資には高いリスクが伴います。以下は主な懸念事項です
日経平均の複雑な動き
なぜ買わないかというと、クロージングに難があるからです。ちょっと先物の動きを見てみて下さい。これは今週の日経平均先物です。
売買タイミングの問題
ダブルインバースは日中の取引が主になって、夜間の値動きは反映されません。
私がダブルインバースを扱わないのは、自分の好きなタイミングで売買できないからです。
日経の値動きを予測して、実際に読み通り動いても
アメリカ市場が開いた夜に、あれよあれよと戻すどころか倍返しで損失になっているなんて経験をされた方はおりませんでしょうか?
元の値になっても、減価して損するので、なかなか利益にするのは大変なのです。
減価のリスク
市場が元の水準に戻ったとしても、ダブルインバースの価格減価により、利益を得ることが難しくなります。これは、利益を確保する上での大きなハードルです。
高いコスト
様々なコストがあります、隠れコストについてはこちらの記事も参考いただければ幸いです
ダブルインバース投資での大損を回避するためのポイント
ダブルインバース投資での大損を回避するためには、以下のポイントに注意することが重要です。
普通に投資するときわめて分が悪い投資になります
- ダブルインバースのチャートをしっかりと確認すること
- 日経平均との関係性を理解し、トレンドを読むこと
- ダブルインバースのリスクを理解すること
- 短期的な投資に限定すること
日経平均が下落することは日常茶飯事なので、ダブルインバースで利益をだすことは難しくないでしょう。
ただし、長期ホールドなどをおこなうと利益がなくなってしまう可能性も高いため利確を適宜行う、ロット管理をしっかり行うなどの対応が必要と思います。
まとめ
日経平均ダブルインバースは、下落相場で利益を狙う有効な手段ですが、高いリスクを伴います。短期投資とポジション管理に気をつけることで大損を避けたいところです。
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